
女性を狙った犯罪は、その手口もますます巧妙化・凶悪化しており、深刻な社会問題となっています。帰宅途中や夜間の買い物の他、電車やエレベータ内を狙ったものなど、日頃の暮らしや身の回りには多くの危険が潜んでいます。
ここでは女性にかかわる主な犯罪の傾向や効果的な防犯・安全対策をご説明致しますので、今すぐできることからはじめてみて下さい。
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チカン対策

警察庁の統計データによりますと、痴漢は実は路上での被害が最も多く、被害総数の40%以上を占めています。次に電車などの公共交通機関が続きます。以下のような場所や状況が痴漢に狙われやすいとされていますので、くれぐれも注意が必要です。

路上では
- 人通りが少ない場所
- 街灯がなかったり、まばらで薄暗い場所
- 人目につかない死角となっている場所
- 携帯電話で通話やメールに夢中になったり、音楽を聴きながら歩いているとき
電車内では
- ドア付近
特に急行や快速など停車駅の区間が長い場合や、停車しても開かない方のドア付近は要注意です。 - 車両の連結部分周辺
他の乗客の目が届きにくく、窮屈で逃げ場もない場所なので要注意です。

- 服装は露出度の少ないものにする
夏場でも薄手のジャケットやカーディガンなどを羽織るようにしましょう。 - いつもの行動パターンを変える
同じ時間帯や経路での移動は狙われやすいため、変則的に変えることが大切です。 - 防犯ブザーなど護身用防犯機器を携帯する
バッグに見えるようにぶら下げて、「いつでも鳴らすわよ」という意思表示することも効果的です。 - 携帯電話の着信音を鳴らす
危機が迫ったとき、いきなり着信音を鳴らすと周囲の目を引くことができます。特に電車内では効果的です。 - 電車に乗車の際は、被害に遭わないように工夫する
乗車位置は、改札口付近の車両や、ドア付近、車両連結部などの混み合ったり、逃げ場のない場所は避け、また、できるだけ女性専用車両を利用する。少しでも痴漢被害に遭う確率を低くするように心掛けることが大切です。 - 電車内では、バッグや本などでブロックする
接触する機会を防ぐとともに、防御していることを意思表示することが効果的です。また、法律書や英字新聞などを持ち、毅然とした態度や雰囲気を見せつけるのも有効です。

ひったくり対策

ひったくりが増加しているのは、どんな場所でもすれ違いざまにできてしまう上に、特に工具や凶器も必要なく、バイクや自転車で簡単に逃走しやすいためと言われています。
警察庁の統計データによりますと、被害者の90%以上が女性であり、女性の年齢別では60歳以上の高齢者が一番多く、次いで20歳代となっています。
力が弱く走って追いかけてこられない高齢者と、携帯電話やメールなどに夢中になっている若い女性が特に狙われやすいと言えます。
また、被害発生の時間帯は、午後6時以降の夜間に多いことが特徴的です。



- できるだけ車道から離れて歩く。
- バッグは車道と反対側にして抱きかかえるように持つ。
- 自転車に乗る際は、カゴにひったくり防止ネットをつける。
あるいは、バッグの持ち手部分を下にしてカゴに入れ、その上に他の荷物を載せるなど盗まれにくいように工夫する。 - 防犯ブザー(ピンが本体から抜けるタイプ)をバッグにつけておく。
犯人は、警報音が鳴り続ける防犯ブザーのついたまま逃げるため、あきらめてバッグを捨てたり、一瞬で周囲の目を引くため取り押さえられたりする可能性がありますので効果的です。 - 夜間の一人歩きはできるだけ避け、万が一不審者につけらているなどの恐怖を感じたら 近くの民家やコンビニに逃げ込む。
- 自分の住んでいる地域や通勤場所の犯罪状況を知っておく。
警察や自治体によっては地域の最新犯罪情報を配信していることがあります。
登録は簡単ですので利用するのも大切な対策です。
ストーカー対策


ストーカーは、いつどこで被害に遭うのか想像もつかない上、常に悩まされたり、怯えていなければならないことも多く、かなりの精神的苦痛や危険を伴うケースが増えています。
「ストーカー規制法」の施行により、犯罪者の処罰や被害者に対する援助の面では前進しましたが、まずはストーカーに狙われないために、自己防衛を積極的に行うことが大切です。

- 日頃の言動には十分気をつけることが大切
何気ない一言で、「気に入られた」「馬鹿にされた」「冷たくされた」という一方的な勘違いが生じストーカーを招くこともあります。 - 自宅を特定されないように周囲を警戒する
自宅に帰る場合、その手前から不審者が近づいていないかを十分警戒して下さい。万が一追いかけられても決して自宅に戻らず、近くの交番やコンビニに逃げ込むようにしましょう。 - いつも同じパターンでの行動はしない
特に、仕事帰りなどで特定の時間帯や場所(コンビニなど)での買い物は、目を付けられ狙われやすくなりますので十分注意が必要です。 - 一人暮らしであることを気付かせない
表札に男性の名前を併記したり、洗濯物は男性用の衣類・下着も一緒に干したり、また帰宅時で玄関ドアを開ける際に「ただいま!」と言うことで、家族と一緒に住んでいるようにアピールするようにしましょう。
また、コンビニなどで買い物をする場合も、できる限り一人暮らし(一人分)だということがわからないように工夫することも大切です。 - 公共料金はできるだけ自動引き落としで
水道・電気などの公共料金の払込票には個人情報が記載されていますので、コンビニのレジなどで並んでいるときに、住所などを盗み見られている恐れもあります。 - エレベーターに乗る場合は周囲を確認し、できるだけ一人で乗る
途中で誰かが乗ってきたり、二人きりになりそうになった場合は途中でも降りるようにしましょう。
また、エレベーター内では、いつでも緊急非常ボタンが押せるように操作ボタンの前に立ち、相手に背中は見せないようにすることが大切です。万が一、危険を感じた時はボタンをすべて押して停止した階で降りましょう。 - 盗聴器などが仕掛けられている場合も
あなたが不在のときに、盗聴器やカメラが仕掛けられていないとも限りませんので、一度調べてみることもおすすめ致します。

